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しろくま先生のブログ
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2023年5月22日 (月)

TAR

今年のアカデミー賞は「エブエブ」一色と思いきや、実は隠れたダークホースの映画がありました。

それが今回ご紹介する「TAR」(アカデミー賞主要6部門ノミネート)です。

エブエブを鑑賞した時の感想はあまり芳しくなかった印象があるのですが、この「TAR」はガツンとやられました。とても、とても素晴らしい映画でした。

ただ、難しすぎて、もう2回くらい鑑賞しないと本当の内容は理解出来ないかもしれません。

この映画はかなり難しので、事前のネットでネタバレをあえて見て、事前情報を入れてから鑑賞しても全く損しないくらいスケールが大きいですし、後からジワジワと怖くなってくるスリラーでもあります。

この「TAR」とはケイトブランシェット演じるリディア・ターの事です。

彼女は世界最高峰のオーケストラの一つでもあるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団で女性として初めて主席指揮者に任命された才女で、エミー賞、グラミー賞、トニー賞、アカデミー賞のすべてを制してもいる。ベルリン・フィルで唯一録音を果たせていない交響曲第5番を、ついに来月ライブ録音する予定で、自伝の出版も控えているという設定。

飛ぶ鳥を落とす勢いのある彼女に怖いものなど無かったのです。その強気な生き方で王に君臨しているター。彼女は過去の作曲者が書いた曲のタイミングや終わり時の「時間」を理解する事が出来るのが自分の強みとインタビューで答える。しかし、作曲という産みの苦しみの中で幻聴が聞こえるようになる。指揮を執りながら曲の「時間」を支配していた彼女は、幻聴や幻覚によって私生活の「時間」の感覚にずれが生じてくる。

彼女の強気の生き方が回りとの軋轢を生み、やがてその軋轢で自殺者がでてしまう。それにより、どんどんと周りの重圧に追い込まれていくター。重圧を負った彼女の心の闇は・・・・っていう感じ。

ラスト30分の解釈がまだ自分の中で釈然とせず、映画鑑賞後多くの映画評論を読み込みました。

オーケストラが主舞台なので、もし可能ならあと何回かは映画館で鑑賞したい。この心の引っかかりを自分の頭の中で解決したいって思う最高の映画でした。

この映画が成功した一番の理由は、「ケイト・ブランシェット」をターにした事。

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最初は男性を主人公に物語を執筆したそうなんだけど、これを演じる事が出来る俳優がおもいうかばかなったらしいのです。ケイト・ブランシェットを主人公にし、女性の主人公として書き直したのが本編らしい。

この映画の事を考えれば考えるほど怖くなるし、もう一度見たくなる。

ただ残念だったのは、この映画ずっと静かで凹凸が少ない始まりなのです(インタビューから始まるし、エンディングロールが最初に出てくるし)。そのため、映画館で私の隣の席の男性が最初かrあ最後までずっといびきをかいて寝ていて、それが本当に嫌でした。集中力が必要な映画なのに。

皆様にも是非映画館で見て頂きたい(ただ、ドンパチエンタメでは無いので映画好きのかた限定)。

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YouTube: 映画「TAR/ター」日本版予告編/5.12劇場公開