僕の死に方 エンディングダイアリー500日 金子哲雄著
あの元気だった流通ジャーナリスト金子哲雄氏の壮絶なエンディングダイアリー。
肺カルチノイドという不治の病に成りながらも余命を懸命に生きた金子さんの壮絶な本。
この本は、彼の出生から意識がなくなるまでの自分を自分で書いた記録史。
小さい頃に姉二人、弟が小さい頃に亡くなり、自分は健康に気をつけ、姉弟の分までも懸命に働く運命と思い、一日16時間以上も働き、また働くことに生き甲斐を感じ、走り始めた矢先の余命宣告。
さぞかし無念だったと思う。
また、この本は、現代の医療が抱える問題も浮き彫りにしている。同じ医療人として大変参考にもなった。
金子さんは、奥さんや周りの方に迷惑をかけるのを極端に嫌い、自分の病魔を隠し続ける。そして、自分の最後の仕事として選んだのは、自分の最後を自分でプロデュースすること。
仕事を生き甲斐にしてきた彼は、死ぬ直前まで原稿に赤を入れ続ける。
「死ぬまで仕事がしたい」彼の夢でした。仕事あったおかげで少し長生き出来たとも彼は言っています。
ある意味、幸せな人生だったのかもしれません。
本当に悲しいし、読んでいて気の毒なってしまう。私は一視聴者に過ぎなかったけれども、また彼の声が聞きたい。
この本は、すべての方に読んで欲しい。
特に医療従事者には。
切にそう思います。
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