それぞれの決断
今月は、二つのお別れがありました。
一つは、従業員で技工士の宗像さん。
もう一つは、趣味のお話なのですが、私の自転車を組んでくれた栃木県小山市にある自転車屋さん『オレンヂジュース』の店長山田さん。
なかなかお別れするのは、辛いものですが、新しい出発でもあります。
宗像さんもオレンヂジュースの山田さんもそれぞれの仕事を辞めるきっけかになったのが、去年の震災なのです。
多くの方が震災によって、人生の価値観がかなり変わったそうなのです。その著名な出来事は、震災後に結婚するカップルが急増したこと。大きな震災によって、自分の築き上げてきたものが一瞬で崩壊してしまうという現実。しかし、そんな震災でさえも人間の心の中のものまでは壊すことが出来なかった。今回の二人はその心の中の信念に正直に生きようと決断されたようです。
山田さんは、震災後にこのまま小山の地で楽に生きることを選択した方が良いのか、それとも今までの夢であった東京での仕事を考えると、今しかないと決断し、小山の地を離れることを決断したそうです。
今後は東京のお店で、今までと同じような自転車の仕事をされるとのことなので、今後は東京のお店にお邪魔したいと思います。
宗像さんは、震災後にご家庭の仕事が震災復興関連のお仕事に就くことになり、是非とも家族を協力したいということで退職を選択されました。
私は宗像さんが在籍していた頃の「しろくま歯科医院」がとてもバランスの良い、いい歯科医院だなと自分でも思っていました。
宗像さんはずっと辞めないと思い込み、それを露程も疑っていなかったのでかなりのショックでした。宗像さんを信頼し、頼り切っていたのです。
今回の事で、考えたのは宗像さん以外の従業員のことでした。従業員のありがたみが今回の事で嫌というほど身にしみました。いつもは当たり前の様に仕事をしているけど、従業員一人一人の力の結晶が今のしろくま歯科医院なのです。宗像さんが退職を選択することで、残っている従業員との結束をより強めないといけないと思うようになっています。一人一人が、かけがえのない宝物です。
そんな事を気がつかせてくれた宗像さんには改めてお礼をいいたいと思います。
震災では大きな傷口を残しました。今回のお別れも震災かもなんて思ったこともありました。しかし、この大きなエネルギーで、大きな決断をした彼らのように『正』の方向へ変えていければと思っています。
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