医科との共存を考える
先日の休日歯科診療にいった際に、待合室に置いてあった医科用の雑誌に医科と歯科の連携の記事が載っていました。
十分に時間があったので、メモってきた資料をここに書き出してみたいと思います。
◇全身の疾患と関連する口腔領域。歯科治療で改善する事例
これまでの医科・歯科連携というと、高齢者のQOL向上を目的にした口腔清掃や義歯の調整、さらには摂食・嚥下障害リハビリテーションなど、主に“食べる”という限られた機能に視点が置かれてきました。
もちろん、こうした連携は大切ですが、歯や顎は食べるという機能以外にも全身のさまざまな器官機能と関連しています。
内科
・糖尿病、IGA腎症、動脈硬化性疾患・・・・歯周病治療、歯性感染病巣治療
・睡眠時無呼吸症候群・・・・スプリント療法、パタカラ療法、咬合治療
・偏頭痛・・・顎関節治療
・誤嚥性肺炎・・・・口腔ケア、咬合治療、欠損補綴治療
・肥満・・・咬合咀嚼効率改善治療
整形外科
・運動器有痛性疾患、運動障害(主に関節原性、まれに神経原性)
・・・・・・・・・・・・・咬合治療、顎位改善治療、欠損補綴治療(義歯など)
・関節性リウマチ・・・歯性感染病巣治療、咬合治療、顎関節治療
皮膚科
・アトピー性皮膚炎、難治性貨幣状湿疹、難治性汗疱症皮膚炎、難治性口角炎、等々
・・・・・・歯性感染病巣治療、歯科金属除去術、う蝕治療、咬合治療
リハビリテーション科
・脳卒中性運動器・感覚器の機能障害・・・・咬合治療、欠損歯補綴療法
・摂食・嚥下障害・・・咬合治療、歯科的装具機能補完治療、パタカラ療法
精神科
・認知症・・・欠損補綴治療(主に義歯治療)、咬合治療、パタカラ療法
耳鼻咽頭科
・ベル麻痺・・・パタカラ療法、咬合治療、欠損補綴治療、歯冠修復、歯科金属除去術
・難治性めまい、難聴・・・・・欠損補綴治療、歯冠修復、咬合治療、顎位改善療法
眼科
・視力低下例一部・・・・顎位改善療法、欠損補綴治療
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こうして、医科との連携を考えるとまだまだ歯科が医科界の中で貢献できる範囲は広そうです。
今後は、我々歯科医師が声を大きく発して、医師の先生達に呼びかけても良いかもしれないですね。
参考文献 CLINIC BAMBOO 2009.AUG
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