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2009年2月23日 (月)

こんな人は歯槽膿漏になりやすい

本日は、垣本充先生の著書『歯育て上手は子育て上手』よりお届けいたします。

◇こんな人は歯槽膿漏になりやすい

かつて、歯槽膿漏は全身的な病気と関連していると考えられていました。中高年での発症が多く、成人病のなかでもとくに糖尿病が歯槽膿漏を誘発するという考えがありました。

たしかに、糖尿病は全体の抵抗力が落ちて感染症を引き起こしやすく、歯槽膿漏を悪化させます。しかし、最近では、食生活の変化や歯垢が歯肉に悪影響を及ぼすという局所的な面がクローズアップされてきたのです。糖尿病の人だけが歯槽膿漏になりやすいのではないということです。

それでは、どんな人が歯槽膿漏になりやすいのでしょうか。それらのタイプについて、ここで紹介してみましょう。

☆歯に自信のある人

30歳をすぎてまったく虫歯の無い歯に自信のある人が、ある日突然、歯槽膿漏で何本も歯を失ってしまう。ありえないことではありません。

歯磨きを熱心にしなくても虫歯がほとんどないような歯質の丈夫な人でも、軟らかい食べ物をずっと食べ続けると、歯垢が歯石を作り、歯肉の炎症を引き起こして歯槽膿漏を発病させます。虫歯がまったくないという人も、やはり食生活のコントロールや歯石のチェックをなどをする必要があるのです。歯石は鏡でみればすぐに分かります。歯磨きをしてもとれない茶色の汚れがそうです。歯石ができているのがわかったら、歯科医院へいってとってもらいましょう。

☆スポーツ選手

野球、相撲、ラグビー、サッカー、そのほかどんなスポーツでも、選手はプレー中に歯を強く噛み締めます。人間誰しも、頑張るときに「歯を食いしばる」、あの行為です。これは歯肉にはよくありません。あまりに強い力で上下の歯が噛み合うと、歯を支えている歯槽骨が壊れてポケットができ、そのうち歯槽膿漏へ進行していくのです。

巨人軍で活躍したホームランバッターの王選手とエースの江川選手を比べてみましょう。頑張る時、王選手は歯を食いしばるタイプ、江川選手は唇を引き締めるタイプです。とくにわるいのは前者のタイプといえるのではないでしょうか。

☆歯ぎしりする人、ストレスの強い人

眠っている時の歯ぎしりは驚くほど大きな音を立てます。旅行などで同室の人が歯ぎしりをすると、まわりの人は眠れなくなることがあるほどです。歯ぎしりは上下の歯を力一杯噛み合わせた状態で起こります。一日の食事だけで歯肉や顎の骨には数百キログラムの力がかかるといわれます。歯ぎしりはこれ以上の運度をしているわけですから、これが習慣化している人はスポーツ選手同様に歯槽膿漏の危険性が高いわけです。

また、ビジネスマンやOLにはストレスが付きものです。ストレスにさらされた時、知らず知らずのうちに歯をぐっと噛み締めているはずです。これも歯や歯肉に余分の力をかけているのです。体や心をリラックスさせることが精神衛生上必要なように、歯や歯肉にもリラックスが必要なのです。

☆歯ならび・噛み合わせの悪い人

現代人のソフト嗜好が、顎を小さくして歯ならびや、噛み合わせをわるくしていることは前に説明した通りですが、これが実は歯槽膿漏の大敵なのです。歯並びがわるい歯列不正は歯の間に歯垢がつきやすく、それが歯肉を、歯肉炎から歯槽膿漏へと進行させます。

噛み合わせのわるい不正咬合は、食べ物を噛むときに歯に力が均等に行き渡らないため、特定の歯や歯肉に力が集中します。すなわち、正常なら3~4本の歯でうけていた力を一本の歯で受けるようになり、そのために、歯槽骨をいためて歯槽膿漏へと進行するのです。

このように、歯槽膿漏になりやすい人をつきつめていくと、やはり食生活が大きく関係していることがわかりました。糖尿病などの成人病も、子どものころからの食生活の積み重ねによって生じる病気ですが、軟らかい食べ物を母親から与え続けられた子どもも、歯や歯肉が弱くなり、ついには歯槽膿漏へと至るという図式がかけそうです。

参考文献 歯育て上手は子育て上手  垣本充著 膿文協  

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私も、知らないうちに歯周病が進行していた一人です。
別に「糖尿病」でもなければ、「歯に自信がある」わけでもないし、「スポーツ選手」でもないですが、
もしかしたら過去に「歯ぎしりやストレス」があったかもしれないですし、
「歯並びや噛み合わせ」は良いとは言えないかもしれませんので、
歯周病が進行してしまう要素は持ち合わせていたことになります。

歯周病の要因にしろ、その進行具合にしろ、自分ではなかなか気づかないというのが恐ろしいところですよね。
良い歯医者さんに出逢えたことで、なんとか30代にして歯周病の進行を抑えることができたかなと思います。
このまま放っておいたら、近い将来歯を失ってしまうことになっていたかも・・。


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