妊婦のアマルガム被害
本日は、ダニー・スタインバーグさんの著書『口の中に潜む恐怖』よりアマルガムについてお伝えします。
◇妊婦のアマルガムの水銀が胎児と母乳にめぐる
~イギリス政府とスウェーデン政府のアマルガム禁止令~
イギリス政府は、アマルガムが妊婦に危険であるという画期的な発表を行いました。1998年4月、BBCのテレビニュースは、厚生省の発表を報道しています。その概要は、
・イギリス厚生省は、妊婦に水銀アマルガムの詰め物をしないように警告した。
・有害であるという証拠はないものの、理論上、生まれてくる子供に危険である
というものでした。
私は、そのニュースに釘付けになりました。厚生省の責任者の話を要約すると、水銀蒸気が放出し、体内に吸収される危険性がある一方、科学者はこれが有害であるという証拠はないとしている、さらに、水銀が妊婦の体内に入り、胎児まで届くという理論上の危険性があることを認めつつも、それは理論上の危険で、実際に有害である証拠はなく、そのようなことがおこったという証拠もない、というものでした。
しかし、政府が理論上の危険性を認め、妊婦へはアマルガムを使用しないように警告したのです。私はテレビを見て、確実に禁止の方向へ進んでいることを実感しました。ちなみに、イギリスでは、妊婦の場合、歯科医療が無料です。患者の多くがアマルガム治療に慎重になることは、うなずけます。
そのニュースによれば、ある歯科医師は、水銀アマルガムを使用しておらず、段階的に完全に廃止すべきだと考えていいるとのことでした。生まれてくる子供だけではなく、大人にも危険性が潜んでいるからです。その歯科医師は、水銀は毒性の高い毒物であり、世界中の多くの研究者が、水銀が慢性疲労症候群、アルツハイマー病、多発性硬化症、さらには一般的な虚弱症などの一因ではないかと考えています、と述べていました。
このような状況になって来ていますが、これが政府レベルで対策を講じた最初ではありません。スウェーデン政府は、公衆衛生面では世界のリーダーですが、この10年前に同じ結論を出しています。
1978年5月22日に、スウェーデン政府健康福祉局は、アマルガムの毒性が強く、妊婦は胎児の安全のために妊娠期間中にアマルガムの治療を受けてはいけないと発表しました。研究データは、このような政府の立場を強く指示しています。
参考文献 口の中に潜む恐怖 ダニースタンバーグ著 山田純訳 マキノ出版
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