大統領をも悩ます入れ歯
本日は、佐藤満先生の「入れ歯相談所」よりお届けいたします。
大統領をも悩ます入れ歯
どんなに偉い人であっても、あわない入れ歯には相当悩まされていたようです。アメリカ大統領の初代大統領のジョージワシントンもその一人です。
当時の入れ歯は上下の入れ歯がバネで繋がっていて、そのバネの力で口の中の押さえつけるものでした。ワシントンの肖像画を見ると、口元が一文字にしっかりと結ばれ、きびしい表情をしています。非常に気難しい印象を受けます。しかしこれは威厳を保とうとしているわけではないのです。唇を閉じて、力一杯噛み締めておかないと、入れ歯が飛び出してしまうからなのです。
強力なバネのバネの入れ歯ですから、その力で入れ歯は歯ぐきに食い込んで痛いですし、食事にも困っていたそうです。
3期目の大統領選挙を拒否した理由の一つに、入れ歯のためまともな発音が出来なくなり、人前で演説するのが嫌になったから、という説もあります。それほど悩まされていたのです。
イギリスのエリザベス一世も虫歯に苦しんで前歯を泣く泣く抜いたそうです。その後に入れ歯を作ったようですが、口を開けてはいけないと言われたぐらいですから、とても人には見せられないとんでもない入れ歯だったのでしょう。笑うときも口や手を扇子で覆うというエチケットができたのも入れ歯のせいだといわれています。
日本はどうでhそう。南総里見八犬伝を書いた滝沢馬琴は、入れ歯を3両で作ったのですが、痛いし、合わないで高すぎると怒ったそうです。
東洋、西洋を問わず、入れ歯の評判は昔から相当悪かったようです。
現代の入れ歯は、しっかりと合うように作れますから、良い時代に生まれたものです。
参考文献 入れ歯相談所 佐藤満著 ブイツーソリューション
私の周りにも、入れ歯で辛い思いをしている人もいれば、
入れ歯のおかげでと喜んでいる人もいます。
入れ歯って、奥が深いんですね。
入れ歯のお話、おもしろく拝見、
どんな事でも 歴史 が作るんですね。