使用期限はしっかり守りましょう
先日の事です。
その患者さんは、局部義歯いう部分入れ歯を入れていたのですが、歯周病が進行してしまい、先日、残っていた3本の歯を抜歯する事になりました。
抜歯後、入れ歯が合わなくなりますから、すぐに部分入れ歯を改造して総入れ歯に作り替えました。
しかし、抜歯後の粘膜面があれていたので、1週間後、抜歯した穴がふさがるのを待って、粘膜調整剤という材料で、義歯を改造する事に下のです。
この粘膜調整剤というのは、専門的にはティッシュコンディショナーというのですが、義歯にこのティッシュコンディショナーを塗り、義歯を装着して貰うと、義歯に接している粘膜の状態が回復してくるというもの。
今回も、いつもの様に、ティッシュコンディショナーを義歯に塗りつけ、患者さんのお口の中で、固まるのをまちました。
しかし、10分経っても20分たってもティッシュコンディショナーは全く固まりません。説明書によれば10分で固まるはずです。
口の中では依然として「ネバネバ」としています。
そこで、商品の使用期限を確認してみました。
何と、3ヶ月も期限をオーバーしていたのです。
業者の説明だと、このティッシュコンディショナーは液と粉を混ぜて使用するのですが、液の方の成分が、蒸発してしまった可能性があるとのこと。
ほんとに使用期限は常々チェックしておかなければなりません。
ひやっとした瞬間でした。
たまたま、先日買い置きした新しいティッシュコンディショナーがあったので、患者さんにはご迷惑をおかけしましたが、無事に乗り越える事が出来ました。
とても勉強になりました。
つまずく事は勉強になりますね。
失敗や挫折は宝になるのでしよう。