メディカルインタビュー
昨日の続きです。
最近の学生は、非常に多くの事を学ばなければ、現在の歯科医療に対応出来ないという旨を書きました。
今日お話する「メディカルインタビュー」もそれに関係する事です。
この講演を受講した後の正直な感想は、「歯科医学生はいま、このような領域まで勉強しなければいけないのだな」といった感想でした。
これは、私たちが考える優秀な医師と患者さんが考える優秀な医師というのは、少し相違があるのがそもそもの原因だと思います。
私たちが考える優秀な医師というのは、研究の面でとてもよい功績を残し、新しい治療法を考えるような医師を指し、患者さんが考える優秀な医師というのは、痛くなく、話をよく聞いてくれる医師なのかもしれません。
そこで、大学が、そのギャップ(医師が考える良い医師と患者が考える良い医師)を埋めていく事の必要性を感じ始めているのかもしれません。
このメディカルインタビューというのは、主に患者さんとのコミュニケーションをもっと大切にしなければいけないという前提に立っていると思います。
講師の先生が実際に経験された話らしいのですが、
患者さんに癌の告知(余命の話など)をして、助からない人でも医師との話で充実した余命を過ごすことが出来たり、治療がとてもうまくいき、その後の経過もいい患者さんが、実は告知されたことがとてもショックで、手術までの期間、不安で自殺を考えた日があったりと、そのコミュニケーションは人によってまちまちだということです。
また、最近問題になっている「ドクターハラスメント」もこれに該当するかもしれません。
・何でこんなに悪くなるまで放っておいたのですか
・これは駄目だね、ひどいね
等の言葉も、あくまで医師の意見であって、患者さんの背景(これなかった理由、歯科恐怖症など)を無視した言葉であるということです。
歯科大学の学生さんはおそらく、歯科の知識を詰め込むだけで精一杯だとは思うのですが、この事に関してはすぐに成長が見込めるものではないので、大変だろうけど頑張って欲しいです。
私も時間があれば、この「メディカルインタビュー」という新しい学問を勉強してみたいと思いました。大いに期待しています。
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