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しろくま先生のブログ
しろくま歯科医院より歯にまつわる楽しいお話や、
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当院では、心停止の救命措置に必要なAED(自動体外式除細動器)を設置しております。

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2018年6月13日 (水)

インプラント汚染

何年か前にインプラント使い回し事件という事がありました。
患者さんに使用して適合しなかったインプラントを中性洗剤で洗浄して、他の患者さんの手術に使用したというものです。
インプラントが失敗する失敗の一つにインプラント体の汚染というものがあります。
インプラント体表面は完全に滅菌されていて、インプラント体が最初に触れるものは患者さんの骨以外は絶対に禁忌です。それが例え患者さんの唾液や粘膜であっても駄目です。
その原因としては、インプラント体の表面にタンパク質が付いては行けないのです。インプラント体に着いたタンパク質は時間が経つとタンパク変性を起こして汚染の原因となるからです。患者さん自身のタンパク質でも駄目なのに、それが他の患者さんで使用したインプラントだなんて言語道断なのです。
一度インプラントについた汚染(タンパク質)は絶対に取れません。中性洗剤で洗ったくらいでは。残念ながら。
先日、当院で手術を行った時も、誤って骨以外の部位に少し触れてしまったインプラントがありました(写真)。
そのインプラントはすぐに破棄しました。
当院で使用しているインプラントはとても高級なものです。一般的なインプラントの約2倍の値段です。患者さんに、「1本破棄したから、追加の治療費を頂きます」なんて言えません(苦笑)。
そんなちょっとした事をおろそかにするだけで、将来大変な目に患者さんが会うなら安いものです。ちょっとお金の事を書いてしまってみっともないですが、これが守られていない事が多いと聞きます。
だから、当院では多少サイズ違いも含めて多めに準備して手術に望みます。
だから、インプラント手術が慣れるなんて事は一度もありません。
常に緊張感を持ってやります。
当院がインプラントを積極的に患者さんに勧めないのもこういったことも理由の一つかもしれません。

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