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しろくま先生のブログ
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2012年4月17日 (火)

命に比べれば歯なんて

歯科業界に長くいると、いろいろなとんでもない話しを聞きます。

先日も、母が私に相談してきました。

『私の友人が、体に膿みが溜まってしまい、その原因が歯だというので、歯をすべて抜いてしまったんだって。これどういうこと?』

私は、この話しを聞いたとき、正直うんざりしてしまいました。

医者は細菌が体に侵入する大きな原因の一つに歯にまとわりつく歯石、歯垢だと考える先生が多くいます。

実は、これは間違ってはいないのです。歯の先端は、血管や神経につながっていますから、歯の周りの細菌は歯の経路を使い体に進入いたします。

そのため、歯石をしっかり除去していくと、血糖値が下がったり、心臓病の症状が良くなったりするのです。

しかし、ごくたまにこの事を重く見た医者の中に、その原因である歯をすべて抜歯しないと手術をしないと脅す医者もいるのです。

『歯よりも命の方が大事だろ!』ということらしいのです。

確かに、これをいわれると歯医者は二の句も出せません。

しかし、歯のない生活は、恐ろしく生活の質を下げます。しっかりとした歯周病の治療を受ければ外科的な手術にも大丈夫だというデータもあります。

命という楯を使い、歯を抜くことを強要する医者は、断じて許せない。

患者の命も含めて、生活全般のことを考えていない手抜きの治療としか思えない。

私も以前、全部抜歯をしてくれという依頼を受けたことがありますが、丁重にお断りをいたしました。

歯周治療を行えば抜歯の必要などなかったのです。

しかし、その患者は医者の言うことを優先し、他の医療機関において抜歯をおこなったそうです。

医者の脅迫にも似たマインド・コントロールは恐ろしいです。

歯のない生活を考えたことありますか?食事が楽しくない生活を考えたことありますか?

「歯医者に体の事の何がわかる」といわれそうですが、歯の重要性をわからない医者にいわれる筋合いはない。

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