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2009年8月18日 (火)

水銀化合物《アマルガム》の毒性1

本日は、ダニー・スタインバーグ著の 『口の中に潜む恐怖~アマルガム水銀中毒からの生還 』よりお届けいたします。

◇水銀化合物の毒性

水銀化合物についての話です。

水銀は、常温で液体になる唯一の金属であり、湿気中では表面が徐々に酸化されます。どのような形態であれ、水銀はすべて有害ですが、形態によって毒性が異なります。水銀化合物は、水銀元素、水銀イオン《第一、第二水銀》、有機水銀の三種類に分けられます。

元素状態の水銀化合物は、かき回したり、圧縮したり、加熱したり、湿り気の多い空気に触れたりすると、蒸発します。

この蒸発を吸入すると、すぐに組織の中に吸収されて細胞膜を通って拡散してゆきます。この種の水銀が歯科用アマルガムを作るのに使われます。また、フランスで帽子職人がフェルト製法過程で使ったものもこれに属する化合物です。

無機水銀化合物には、水銀蒸気、水銀塩、水銀イオン化合物などがあります。これらが体内に入ると、細胞内外で、たんぱく分子の一部である硫黄化合物と結合する可能生があります。

血中たんぱくと結合すると、全身を回って悪さをすることになります。

有機水銀化合物は、さらに危険性の高い化合物です。とくに、メチル水銀を含むアルキル化合物は、毒性がきわめて高いことが知られています。なぜなら、メチル水銀は、脂溶性が高いので、脂質を含む細胞膜を容易に通過出来るからです。つまり、細胞の中に入りやすい臓器へ侵入しやすいのです。

このような水銀は、殺菌消毒剤や絵の具に使用されていますが、その使用は即刻禁止すべきです。メチル水銀は、日本やイラクで、そして最近は、ブラジルで中毒の原因になています。それが蒸発すると、有害となる危険性があります。

絵の具については、アメリカでは家庭でよく使われています。一般には、絵の具の鉛の危険性は知られていますが、水銀の危険性についても知るべきです。

明日へ続きます。

参考文献 口の中に潜む恐怖~アマルガム水銀中毒からの生還 ダニー・スタインバーグ著 マキノ出版  

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