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2009年7月16日 (木)

たばこについてのQ&A 1

今回から2回に分けて、渡辺勝先生、長山和枝先生の『チェアーサイドの禁煙支援ガイドブック』よりお届けいたします。

◇たばこについて誤解されやすいポイント

たばこに関して、誤解しやすいさまざまな情報が出回っています。これはたばこに含まれる成分によるものと、巧みなコマーシャルによる影響です。「マナーを守る」「分煙」などをたばこ会社は折衷案として出していますが、両方とも完全に徹底することによる害の回避は不可能です。

医療従事者として、たばこ会社の戦略に惑わされないように正しい知識を身につけておきましょう。

Q:いきなりやめるよりも本数を減らしていった方がやめやすい?

A:禁煙が難しいのは、主としてニコチンの依存によるものです。ニコチンの摂取を完全に断ち切れば禁断症状は約3日で軽くなってきますが、少しでも摂取していると辛い状態が続くだけでかえってやめるのは難しくなります。

Q:軽いたばこは害が少ない?

A:軽いたばこと表現されているのは、手元の吸い口の穴の数で調整されていることが多く、実際のニコチン量が少ないわけではありません。表記されたニコチン量は機械で測定されたもので、1分間に1回、35mlを2秒間吸ったときの想定の数値ですが、実際に人が吸った場合の吸収量は表示量の約10倍といわれています。

Q:たばこは嗜好品?

A:喫煙者にとって、たばこは間違いなく依存性の薬物です。どんなときに吸うのか?詳細は観察してみると依存性の薬物ですので一定時間ごとに吸っています。

つまり薬が切れると補給しているのです。「1日1箱」という喫煙者が多いのですが、起きている時間をニコチン半減期である30分で割ると、1箱の本数になります。

当院の患者さんでも覚醒剤ややめられたけどたばこはやめられないと言った方がいました。禁断症状が少ないためにわかりにくいですが、依存度は他の薬物よりもずっと強いのです。

Q:自分の意思でたばこを吸っている

A:“たばこを吸うぞ”と決めた方に出会ったことがありません。ほとんどの方が、最初はなんとなく興味本位で吸い始め、いつの間にかやめられなくなっている。そして毎日ほぼ同じ本数を吸い続けています。喫煙者は自分で吸おうと思って喫煙していると思い込んでいますが、実際にはニコチンの血中濃度が低くなってきた時に吸っているだけです。

Q:他人の前で吸わなければ害はほとんどない

A:喫煙後、人によっては8時間近くも呼気中から一酸化炭素を環境基準の数倍という濃度で放出しています。さらに髪の毛や洋服にはさまざまな発がん性物質などが含まれている粒子が付着したままです。喫煙後すぐにシャワーを浴びて着替えるなどして、8時間以上時間をあければ、他人に害を及ぼすことはないでしょう。

明日へ続きます。

参考文献 チェアーサイドの禁煙支援ガイドブック 渡辺勝・長山和枝著 デンタルダイヤモンド社  

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