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2008年10月17日 (金)

フロス活用し口腔ケア

本日は、日本経済新聞2008年10月4日分よりお届けいたします。

☆放置すれば脳卒中や心臓病発症率が3倍に

歯磨きを怠ると虫歯だけでなく、歯周病になってしまいます。この歯周病を放っておくと、糖尿病や脳卒中、心臓病など全身のさまざまな疾病を悪化させるなどの悪影響があることがわかってきました。食後の口腔ケアにしっかり取り組めば、生活習慣病予防につながります。

歯周病は高齢者だけがなるものと考えるのは誤りです。軽いものまで含めると、十代でも六十%以上、四十代では八十%以上の人がかかっているといわれています。

日本歯科大学の沼部教授は「歯周病は万病の悪化に関わる」と話します。

☆全身に悪影響

歯周病は炎症の一種。口の中に軽い炎症があるだけでも、そこで生まれた炎症の原因となる物質などが、血管を通って体中に散らばります。すでにどこかに病気がある場合、この物質が症状を悪化させます。

指摘されているだけでも糖尿病や肺炎、脳卒中や心臓病、早産にも影響しているといいます。心臓病や脳卒中で発症リスクが約三倍になります。高齢者の口腔ケアを徹底したところ、肺炎の発症率が減ったという研究報告もあります。

やっかいな歯周病を防ぐためには歯のケアが第一です。それを見ていきましょう。最初に思いつくのは歯磨きでしょう。

財団法人サンスター歯科保険振興財団の武藤葉子衛生士長は「ブラッシングは力を入れればいいというわけではありません」と指摘します。

歯の汚れはべっとりとついているわけではありません。ねばねばしているもので、歯ブラシで巻き込んで取るのが歯磨きの基本。力を入れすぎてしまうとブラシの毛先が広がってばらついてしまい逆効果。ツメの間に歯ブラシを入れて白く見えるくらいが力の目安です。

磨き方にはいくつかの方法があります。

歯の表面の汚れが気になる人は歯に直角にブラしを当てて細かく横に動かす「スクラブ法」、歯周病の人には歯に斜め四十五度の角度であてて小さく横に動かす「バス法」が良いといわれています。

歯と歯肉の間には健康な人でも一~二ミリメートルの隙間があります。歯周病になると一層溝が深くなった「歯周ポケット」が出来ます。歯垢(しこう)や汚れがたまり歯周病の病原菌などの温床になります。バス法だとその隙間の汚れを出来るだけ取り除くとともに、歯肉をマッサージして炎症を改善する効果が期待できるといいます。

歯ブラシの大きさは、ヘッドが前歯二本分より小さいものを選びましょう。毛の細さや硬さ、並び方などでさまざまな種類がありますが、バス法では「普通から軟らかめ」を使います。硬いと歯肉を傷つける恐れがあります。適度な力で使っていると二~三ヶ月たっても歯ブラシの毛はあまり広がらないですが、毛先が摩耗したり、弾力性が落ちたりすると歯磨きの効果が落ちてしまうので、一ヶ月ごとに交換する方がいいです。

☆歯ブラシでは六割

武藤氏はさらに「歯ブラシで適切に磨いても汚れの六割しか落ちない。残りは歯間ブラシやデンタルフロスを使わないと難しい」とい指摘しました。歯と歯肉に挟まれた三角地帯の汚れは磨きにくいので、歯間ブラシを使います。力をかけすぎず回しながら隙間に通します。

さまざまな大きさの製品が出ていますが、最初は直径の小さいものから使うといいでしょう。

デンタルフロスは口腔ケア専用の糸。長さ四十センチほどに切り取り、約十センチの間隔をあけて両手の中指に絡めます。親指や人差し指で角度を調節し、歯にあてながら動かして汚れを落とします。

歯磨き効果を高めるために洗口剤を併用するのも効果的です。口内の菌を減らし、除去でぃやすくする。ただあくまで補助で、歯磨きが基本に変わりはありません。

☆定期的に受診を

歯周病はいかに進行させないで抑えるかがポイント。放っておくと歯の付け根の骨が壊されて元に戻らない歯周炎になります。その手前の歯肉炎ならば歯科医などでたまった歯垢や歯石を取り除き、適切な治療を受ければ元の健康な状態に戻すことが出来ます。メタボリック症候群によって健康診断への注目が集まっていますが、日本歯科大学の沼部教授は「定期的に歯科を受診して、歯周病かどうかをチェックして欲しい」呼びかけています。

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