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しろくま先生のブログ
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2008年10月15日 (水)

歯が黄色くなるのはなぜ

本日は、坂上俊保先生の著書「ホワイトニングの最新知識と治療の受け方」よりお届けいたします。

◇歯が黄色くなるのはどうして

沈着物と象牙質の色

歯はどうして黄色くみえるのでしょうか。

私たちは、毎日多くの着色物を口にしています。お茶・コーヒー・コーラ・カレー・ビーフシチュー・醤油・ソースなど数え上げればきりがありません。

これらの物質が微量に歯の表面に着色して、程度の差はあれ着色物質の層ができますが、これらの着色物質は通常の歯磨きでは落とすことが出来ません。また、歯科医院で歯のクリーニングをおこなっても全部は除去できないのが実情です。

毎日歯をゴシゴシ磨き続けていても、歯の表面のエナメル質がだんだんと薄くなり、やがて黄色みを帯びた中の象牙質の色が見えることになり、かえって黄色い歯になってしまう可能性もあります。

歯のエナメル質は、カルシウムやリンなどの無機質から成っていますが、その二~三%は水分・タンパク質で出来ています。このタンパク質中に着色物質が浸透し、エナメル質内層に着色部分が発生します。この着色は、ホワイトニング治療以外に除去する方法がなく、クリーニングだけでは取り除くことが出来ません。

歯の色と歯の構造との関係についても説明します。Ill_siga

歯の表面は「エナメル質」と呼ばれる硬い層になっています。カルシウムやリンを豊富に含み、虫歯菌から歯を守ってくれています。

エナメル質は半透明のため、外から見ると、エナメル質の内側にある象牙質の色が透けて見えます。象牙質の色は、人によって異なりますが、全体として黄色味を帯びています。

普段は、半透明のエナメル質を通して内部の象牙質の色を見ていることになるので、「歯の色が黄色い」という場合には、象牙質の色がその「犯人」というわけです。

この象牙質を脱色して白くすれば歯は白くなすはずですが、実際には象牙質を脱色することは出来ません。

ホワイトニングは、歯のエナメル質に作用して歯を白くする技術なのです。

◇エナメル質の厚みについて

歯の表面がエナメル質に覆われてる事は先に述べましたが、このエナメル質の厚みはどこも同じというわけではありません。エナメル質の歯肉に近い部分のエナメル質が薄く、歯の先端に近づくに従って厚みを増していることがわかります。

ホワイトニングがエナメル質に対するアプローチであるとすれば、このエナメル質の厚みがホワイトニング効果に影響を与えることになります。

エナメル質の厚い歯の先端部分はホワイトニングされやすく、歯肉との境目部分はエナメル質の厚みが薄いので、ホワイトニングの効果は多少おちます。

また、歯をゴシゴシと強く磨く習慣のある方は、歯の表面のエナメル質が薄くなっている場合があり、こんな場合にもホワイトニング効果は落ちることになります。

しかし、エナメル質が厚すぎてもホワイトニングされにくくなるため、歯のエナメル質の厚みによってホワイトニング法を変えて行かなくてはなりません。

参考文献 ホワイトニングの最新知識と治療の受け方 坂上俊保著 桐書房

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加齢もあるのでしょうか。


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