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しろくま先生のブログ
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2008年8月25日 (月)

ありがたい気持ち

私の歯科医院は福島県の郡山市という場所にあります。

今日話す話しは、ある患者さんの事です。

その患者さんは品のいい女性の患者さんなのです。

矢吹という同じ福島県内ですが、かなり遠い場所です。そこから、電車とバスを乗り継ぎ来院してくれます。

その患者さんとは上下の入れ歯を作ったのですが、毎回とても楽しく治療することが出来ました。

楽しく治療するなんて言っては失礼ですが、本当のことです。

とても慎重に、きっちり仕事をこなすことが出来ました。

一番思い出に残っているのは、最後の入れ歯の指摘の時です。

洋服でいったら試着と考えてもらえば言いと思います。

私は、最高の入れ歯を作ったと考えていました。

しかし、その患者さんは今までの入れ歯とは全く違う形態に少々とまどい気味。

私は、使っていただけたら必ず気に入ってもらえるという自信がありましたので何度も何度も説明を繰り返しました。

しかし、どうにも納得行かないご様子。今までの入れ歯と大きく違う所は、噛む回数を少なくすることが出来る入れ歯なのです。今回の入れ歯は。ブレードという刃が大臼歯に付いているために食物の粉砕能力が高いのです。また難しい事をいえば、リンガライズドオクルージョンという入れ歯が安定する噛み合わせを付与しているので、入れ歯は動かず、少ない噛み合わせで最大の咀嚼能率が出るのです。と説明しても「う~~ん」という答え。

で、蝋義歯(ワックスの状態の完成前の入れ歯)で、何か食べてもらうことにしました。

こんな事、私は初めてです。

でも、自信があったので、チーズとポテトチップスを診療室で食べてもらいました。

「なんだか、食べてる感じがしないです」とのこと。それが「売り」なんです。

そんなやりとりが何回か続きました。私にとっては楽しい診療でした。診療に熱中するあまり、いつもバスの時間を大幅に過ぎてしまいいつもご迷惑をおかけしていました。

つい先日、やっと入れ歯を入れることが出来ました。

気にいってくれるといいけど。

もし、調子が悪いときは、すぐに連絡くださいね。

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