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2008年5月18日 (日)

なぜか人は左にまわる

本日は、日本経済新聞平成19年10月27日分「生活物語」の暮らしサプライズよりおとどけいたします。

時計回りと逆回り、どちらに動いてもよいと言われたら?人は無意識のうちに、左手が内側にくるよ半時計回り(左回り)を選ぶという説があります。

土曜の夕方。ジョギング好きが集う皇居のお堀端にいってみました。見つめること20分。左手を皇居側にして走る左回りのランナーは139人、右回りはわずかに12人。暗黙のルールでもあるかのように差は歴然としています。

台風の影響でダイヤが乱れ混雑した羽田空港ロビーには人があふれかえっています。発券カウンターに並ぶ乗客の列は、左回りでした。

スーパーマーケットも入り口を正面に向かって右回りに設ける左回りの動線が主流だといいます。老舗の紀ノ国屋(東京国立市)は「創業当時から左回りが基本。体に染みついたものなので変更は全く考えていません」。「ほぼ100%左回り」は成城石井(横浜店)。関西が基盤の地盤のいかりスーパーマーケット(兵庫県尼崎市)も「原則左回り。理由が分かりませんが・・・」でした。

スーパーの場合、米国流の輸入、右手で壁際の商品を取りやすいなど理由は諸説あります。立地での右回りの店舗も少なくなく、左回りを原則とする会社がおおいのは慣習ゆえか?

肝臓が影響?

慣習から回り方が固定したのが時計。時の研究家の織田一郎さんによると「機械式の時計が出来たのは1300年頃。右回りだったのは、もともとあった日時計が右回りだったからが通説です」。

日時計は南半球では左回りですが、「北半球のものを受け入れたのでしょう。時計は見間違えると大変だから」。

1896年、アテネで行われた第一回近代五輪の陸上トラックは、今とは逆の右回りでした。左回りの現行ルールで統一されたのは国際陸上競技連盟が創設された1912年です。

スケートリンクも自転車競技も左回り。左回りの多い生活環境に人間が順応したのか、はたまた人間は元来左回りが得意なのか。

筑波大学准教授の尾縣さんは「環境順応説」を専攻していらっしゃいます。「左回りが走りやすいと感じる人が多いのは、慣れが大きいのでは。左側にある心臓を守るには左に傾いた方がいいという説もあるが、説得力に乏しいように思う」

一方、人体の構造に答えを求める専門家もいます。愛知県で治療院を営むマッサージ師の小山田さんは、プロサッカーの藤田選手(名古屋グランパスエイト)ら多くのアスリートも見てきましたが、「人間の体には右にひねりにくく、左にひねりやすい。逆の人に会ったことがありません」と話します。

「(左回りの傾向は)右に肝臓があるからでは。心臓よりもずっと大きい肝臓がひっかかると考えれば説明できます」

京都大学教授の小田さんも「人体構造説」を説きます。その論拠は野球。投げ終わった後で一塁(左)側に傾く右投手はたくさんいますが、三塁(右)側に傾く左投手には、なかなかお目にかかれないことです。「利き腕に関係なく、左足に体重が乗る動きが理にかなっているに違いない」小田さん。「肝臓が右にある分、人間は右の方が重いのかも。仮説ですが、バランスを取るために左に重心が移る習性があるのでは」

右回りの「計算」

人は左に向きやすいと考え、仕事に応用する人もいます。東京メトロの駅ビル事業を企画するメトロプロパティーズ(東京・台東)企画部長の鶴岡さんは商売柄、人の動きを観察し、「人間は左に回りやすいとずっと思っていた」。だから鶴岡さんは人の流れの左側に店を置くといいます。『左の方が人の視界に入りやすいはず。「左」は僕のキーワード』と言い切ります。

鶴岡さんが手掛けた「渋谷マークシティ」三階のスターバックスコーヒーはJR渋谷駅側から来る人の左側。東京メトロ表参道駅の地下構内にある、一日平均4000人ほどが訪れる「エチカ表参道」のフードコートでは、食事を終えた人が通る道の左側にスイーツの店を配置、持ち帰りの客を誘います。

「ファーストフードのレジも銀行のATMも、利用が終わったら左に出る形が多いでしょ」。今更何をと話すのは、都内などで時計専門店を展開するベスト販売(東京・新宿)の石田社長です。同社の店舗は「石田流左周回理論」を逆手にとったつくり。お客が右回りに回遊しやすいようにレイアウトしてあるのです。「左回りは動きやすいので早く回ってしまう。効率を求めず、ゆっくり見てもらうには右回り」。時計と同じ右回りだと、壁際の商品はお客の左手にならび、見やすいことも計算のうちです。

もちろん人の動きを決める要素はさまざまです。「群衆に従う人もいれば、逆らう人もいます。個人差はあります」(建築人間学が専門の若井日本大学教授)。

「左右論」は一つの要素に過ぎないことを承知の上で応用例を考えてみるのも楽しいです。例えばビラ配りは来る人の左側に立つ方が受け取ってもらいやすいのでは、などと想像は広がります。

京都大学の小田さんは「左回りが多い回転ドアを右回りにすれば、少し慎重になって事故がへるのでは」と提案します。実験する価値のあることは意外に多いのかもしれません。

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左右論 面白く、不思議に思える。
これから意識して気にかけてみようと思う。


左右論 面白く、不思議に思える。
これから意識して気にかけてみようと思う。


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