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2007年11月30日 (金)

咬合関連症候群1

私は顎関節症の患者さんを毎日診させていただいていますが、その多くが、他の症状も抱えていることがあります。

本日から数回に分けて、長坂先生の「歯のかみ合わせ力」のなかから、顎関節に関係した症状についてお届けいたします。

顎関節症と咬合関連症候群

「顎関節症」の症状や「頭痛」「肩こり」「腰痛」などの体全体の症状のうち、「歯のかみ合わせ治療」の改善で軽快する症状があります。

これらを「かみ合わせ異常からくる関連症候群(=咬合関連症候群)と言っております。

では、「顎関節症」と「かみ合わせ異常からくる関連症候群」の違いは何かと言いますと、「顎関節症」は顎の関節の症状で、つまり「口が開かない」「顎が痛い」「顎の音がする」の三つの症状をいいます。

しかし、「日本顎関節学会」の教科書を見ますと、この三つの症状を挙げたほかに「肩こり」「腰痛」などがあると書いてありますから、「顎関節症」を考える上で誤解を招くことになるのです。

本来であれば「顎関節症」とは別に「咬合関連症候群」という大きなわくを考えなければいけないのです。

これはどういうことかといいますと、普通の体の状態の人に「頭痛」「肩こり」「腰痛」などがあり、歯科治療を受け、治療後、問診してみると「頭痛」が減った、「肩こり」が減った、「腰痛」が軽くなったと言う人が多くいらっしゃいます。ただ、頭痛、肩こり、腰痛というのは、数値では表せないので、自覚した症状の減少から判断せざるをえません。

実際にかみ合わせの異常の患者さんを治療している時、治療前から治療後において不定愁訴の軽快があり、「顎関節症」が現れるのは、それらの関連症状が現れた後に起こることが多く、場合によっては、「顎関節症」の症状そのものの発症がないまま改善が得られることもあるように思います。

したがって、歯科疾患と同時に現れる症状、また、歯科治療後に、改善する、あるは消失する症状を「咬合関連症」と考えています。

これは、教育機関としても、あるいは学会など研究機関としても、何らかのガイドラインを定義してもらわないといけないことになります。

「顎関節症」=「咬合関連症」ではない。「咬合関連症」のなかの一部の症状に「顎関節症」があることをはっきりと定義しないと、これからの研究も進まないと思います。

咬合関連症候群の症状は

一般に口腔外科でいう「顎関節症」というのは、口が開かなくなった人が来たり、それから顎から音がするようになったり、あるいは、顎に痛みがある人で、それらの症状を持った患者さんが「口腔外科」の門を叩いたとします。そこで、「口腔外科」ではどのように対応しているかといいますと、その症状を取ることに努力をします。

つまり、口が楽に開くような処置や、スプリント療法を行ったり、場合によっては、手術を行って関節円盤を除去するという処置を行います。これが口腔外科の立場なのです。

ところが先ほど述べましたように「顎関節症」の教科書にあるように、「顎関節症」には耳症状もあり、頸椎症状もあり、頭痛も肩こりまでもあります。というように不随症状を含めた総称として「顎関節症」とうたっているのでややこしくなります。

その症状のなかには、咬合関連症候群の症状が多いのです。

咬合関連症候群という症状がなぜ分かったかと言いますと、患者さんが歯科に来院され、初診時の疾患を最初に聞くわけですが、例えば、来院された時に、頭痛や肩こり、腰痛がある、あるいは手が挙がらない、腰が痛い、というふうに体全体の症状を問診票に書き入れた体全体の症状のどの部分が減少しているかを確認します。

歯科治療とかみ合わせ訓練で減少した症候群を先ほど述べましたように「咬合関連症候群」と言います。

その咬合関連症候群には、さまざまなものがあります。脳の血液に関係した症状のものや、頭の位置からくるものや、体のバランスに関連した症状などがあります。

例えば、Aさんは原因不明の頭痛、肩こり、膝の痛みがあり、また起きたとき、気だるいという症状などを感じていました。

昼前、オフィスでパソコンを使い書類を作成していて、「今日は朝から首が回らない、頭が痛い」という症状を強く感じて来ました。その時、通常、耳が聞こえずらい場合は耳鼻科へ、頭痛の場合は内科へ、肩こりの場合は整形外科へと受診します。

しかしそれらの科において疾患は認められないこともまた少なくありません。それで大きく口を開けた時にガクッと音がし、あるいは口が開かなくなった、ということで初めて歯医者に行くわけです。この時のAさんも近くの歯科医院に行きました。

それで、歯医者さんに来院された時にどのようなイメージを持たれるかといいますと、「顎関節症」という診断名を聞き、手術することを思い描きます。

通常、一般歯科医院では「私のところでは顎関節症は治療しておりません」ということになり、大学病院の「口腔外科」を紹介され口腔外科的処置の対象となるのです。その結果、その人の診断名は、「咬合関連症の領域」であったはずの診断名を越えて、「顎関節症」ということになってしまうわけです。

Aさんも「咬合関連症」という診断名を知ることなく「顎関節症」になってしまいました。

明日へ続きます。

参考文献 アンチエイジング かみ合わせ力 長坂 斉著 アートダイジェスト

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