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2007年10月28日 (日)

八重歯はかわいい?

今回のテキストは、佐々木先生の著書 「口腔の成育をはかる こんな問題に出会ったら」から八重歯についてお届けいたします。

八重歯はかわいい?

以前は、“八重歯はかわいい”といわれたことがありましたが、最近では、このような意見を聞くことはあまりありません。

現在患者さんが“八重歯を治してほしい”と言うとき、主訴は審美的な要求がほとんどです。しかし、八重歯を治療する目的は、審美的な問題のみでなく、機能的な問題もあります。

歯列、咬合、顎顔面形態は、単に両親から受け継いだ遺伝情報によってのみ決定されている訳ではありません。生まれてからの機能も大きく影響しています。

このような考え方を、機能母体説(functional matrix theory)といいます。

歯列は、外側から咬筋や口輪筋などの表情筋が、内側から舌が押し合っているその力の中立帯に配列しているにすぎないのです。

ディスクレパンシー(歯の配列の乱れ)があり、口輪筋の力が比較的強いと、切歯が直立し、八重歯になります。

もし、口輪筋の力が弱いと、切歯は舌に押されて唇側に傾斜し、口元が突出した顔貌になります。つまり、八重歯は上顎のディスクレンパンシーの一表現型であり、その形態に影響を与える要素の一つに機能(Functional matrix)があると考えられます。多くの患者さんからも分かるように、八重歯になる患者さんの口元は、多くの場合、引き締まっています。

八重歯の顔をかわいらしいと感じていたのは、八重歯がかわいいのではなく、八重歯になるような口元をもった顔貌が好感をもたらすからかもしれません。

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