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2007年7月30日 (月)

世界的傾向のメタルフリー1

本日は、平原順也先生の著書「美しい歯を手に入れる本」からお届けいたします。

体にやさしい審美歯科治療(メタルフリー)

最近、メタルフリー(ノンメタル)という言葉をみたり聞いたりすることがあると思います。

これは歯科医療の世界で、審美的な要求や金属アレルギーに対する歯冠修復の観点から、金属を問わず、生体親和性の高いオールセラミックやハイブリッドセラミックス(硬質レジンとセラミックの複合高分子合物)などを使って処置をすることを言います。

自然で美しい歯を再生するという審美的な側面ばかりではなく、安全性、耐久性においても優れたメタルフリーによる歯の修復は、すでに海外では主流になっています。

意外と気がつかない、歯が原因の金属アレルギー

金属アレルギーというと、ピアスやネックレスといったふだん身につけているアクセサリーや日用品に使われている金属によるものが知られています。それらの金属が汗や体液でごくわずかに溶けてイオン化したものが体内に入り、免疫の働きで異物として記憶され、つぎに同じ金属に触れた時に拒絶反応が起こって皮膚にかぶれなどの症状(アレルギー性接触皮膚炎)をもたらすことを言います。

金属アレルギーは誰でもかかるわけではなく、身につけた金属(溶け出しやすい金属)やつけている人の条件(金属に触れる頻度)などによって異なります。

一般に虫歯の治療の後に使われる合金には、様々な金属(ニッケル、クロム、コバルト、水銀、ロジウム、パラジウムなど)が含まれています。

ピアスやメガネなど身につけるものはそれとわかりますが、口の中にも金属があることは見過ごしがちです。ある日突然アレルギー症状が出ても、歯が原因だとはなかなか気がつかないものです。それが持病になり、さんざん検査を繰り返した後、ようやく歯に詰めた金属がアレルギーの原因だったことがわかった、そんな例も珍しくありません。

明日へ続きます。

参考文献 美しい歯を手に入れる本 著者 平原順也 現代書林

小児歯科学雑誌にはコンポジットレジンに対するアレルギー(45巻3号424P)の臨床報告がありました。最近は子供のアレルギーが増えているので、注意しないといけませんね。


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