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2007年4月13日 (金)

運動と筋肉と食事1

本日は、肥満予防に付いて、2回に分けてお届けいたします。

食欲と筋肉

私たちが生活する上で重要なのは、基礎代謝を高めることです。これが充分でなければ、勉強(知的活動)もスポーツ(身体活動)もきちんとできなくなります。

この基礎代謝を大きくし、それを発揮して、充実した毎日を送るには、まず食事をしっかりとることです。

私たちは、食事でとってエネルギー源をどんどん燃やしながら、仕事や勉強に集中し、スポーツを活発に行うのです。そのためには、食事をしっかり“食べたい”という食欲が、身体から湧いてくる必要があります。

食欲はエネルギーの消費量の大きさで決まります。そして一人の人間一人ひとりの、一日のエネルギー消費量の大きさを支配するのが基礎代謝です。

基礎代謝というのは、人間が生きていく上で必要最低限必要な代謝のことですが、それはつまり“体温を維持する”ための代謝です。

早朝、目が覚めて、静かに寝た状態で、基礎代謝は測定されます。この状態において、体の酸素の消費量を計って、エネルギー消費量を計算し、その24時間分が、1日の基礎代謝量となります。

筋肉は、安静な生活を送って運動不足になると、減少したり代謝活性が低下するため、基礎代謝が小さくなってしまいます。

逆にスポーツや身体活動を活発にして、筋肉を鍛える刺激を与えながら生活すると、筋肉の量も増え、代謝活性も高まるので、基礎代謝を高くすることができます。

基礎代謝が高まると、当然1日あたりの基礎代謝量が大きくなります。基礎代謝量は、総エネルギー消費量の50%以上を占めます。従って1日の総エネルギー消費量も大きくなるので、中学生や高校生の頃に、生涯でもっとも高い食欲を持つことになり、また食事量も最大になります。さらにスポーツ等を活発にやっている人は、大きい基礎代謝量をもつので、一日の総エネルギー消費量も大きくなり、食事量も大きくなるわけです。

運動する必要性

一日のエネルギー消費は、基本的に3つの内容からなります。

  1. 安静代謝量(60~75%)
  2. 活動代謝量(15~35%)
  3. 食事誘発性体熱産生量(10%)

この3つのうち最大なのが、安静代謝量ですが、その80%前後を基礎代謝量が占めていますから、基礎代謝量は最大のエネルギー消費項目となります。

このことからも、筋肉の量と代謝の活性をよい状態にして、基礎代謝を高めていけば、睡眠中や勉強中のように安静にしているときでも、エネルギーを活発に消費できます。

結果的に1日のエネルギーの消費量を大きくし、食欲を高める基本となることがわかります。

つまり、特にスポーツをしている人でなくとも、筋肉をきちんと鍛えておけば、一日のエネルギー摂取が過剰にならずに、太らずにすみます。

とはいえ、出来るだけ積極的にスポーツで汗を流して、活動代謝量も大きくすることが大切です。スポーツの日常化は、エネルギー消費量を大きくし、基礎代謝を高め、食欲を高めることにつながるのです。

参考文献 だれも気が付かなかった噛む効用 日本咀嚼学会編 窪田金次郎監修 日本教文社

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