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しろくま先生のブログ
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2007年3月 5日 (月)

咀嚼を身につけるには訓練が必要?

本日は、「噛み合わせと顎関節症の治療と予防 志賀泰昭著 日東書院」からのエッセイをお届けします。

咀嚼を身につけるには訓練が必要

植物は、太陽エネルギーと窒素、リン酸、カリなどの無機質を取り入れて、生育に必要な栄養を自ら作り出す事が出来ます。

しかし、それが出来ない動物は、植物や他の動物を食べる事で生命維持に必要な栄養を得ています。

人の場合には食べ物を丸呑み出来ないので、咀嚼します。そして咀嚼の主役は歯ですが、歯だけでは咀嚼はできません。咀嚼は、歯のほかに舌、唇、下の顎と顎関節、多くの筋肉など口腔とその周辺の器官が関わる複雑なシステムなのです。

この複雑な咀嚼システムは、海に住んでいた脊椎動物が上陸して哺乳類に進化する過程で成立したものです。

上陸する前の脊椎動物は、口から吸い込んだ水に含まれている酸素をエラの血管で取り込んでいました。

しかし、上陸後の脊椎動物は、口に吸い込んだ空気を肺に送り、そこで酸素を取り込まなければなりません。エラ呼吸から肺呼吸に変化したのです。

これによって口の中に仕切り(口蓋)が出来て、口腔と鼻腔が分離しました。つまり、呼吸は鼻腔と肺で行い、口腔は摂食に専念出来るようになったわけです。

また、餌をしっかりくわえるために、強くてよく動く顎が発達しました。上陸したばかりの脊椎動物にとって、陸上は海に比べて環境が厳しかったので、以前よりも多くの酸素と栄養を獲得する必要があったのです。

このように、口腔はいち早く環境に適応して進化を先導下のです。

顎を発達して咀嚼運動をするようになると、脳の分化も進みました。また、眼、鼻、耳といった感覚器官は餌を発見するために鋭敏さをまして、脳に情報を送りました。口腔もまた、餌と異物を区別する感覚器官として、情報を脳に送るようになりました。このように多くの情報で刺激されることで脳は発達しました。

呼吸は生まれてすぐに本能的に行われますが、中枢神経と咀嚼器官の連携によって行われる咀嚼運動は、学習によって身につける必要があります。

咀嚼運動の学習は、まず授乳期の吸綴運動からスタートし、乳歯が生えそろう2歳半ころから食事によって本格的な訓練を始めます。また、咀嚼訓練によって咀嚼器官自体が発達するので、この時期によく咀嚼することはますます重要なことが分かります。

すぐのんでしまいます。
どうしたらいいですか?

by あやと | 2007/03/05 10:49:24

食べ物は、よく噛むと、その素材本来の味がお口の中に甘さとなって広がります。それを一度体験させてみては。

by しろくま | 2007/03/05 13:10:48

風邪で休んでます
咳がでて、インフルエンザです
ぱぱもうつって、今病院です。
先生も気をつけてください。

by あやと | 2007/03/05 13:54:27

病気で挿管していたため2歳なのですがいまだに噛む事が出来ません。訓練が必要でしょうか?またどんな訓練になるのでしょうか


ママさん
コメントありがとうございます。
私の友人(大変頭が良くて、優秀な人です)は、生まれてから3年間言葉がしゃべれなかったそうです。むろん、他の子供と違って立つことも出来なかったそうです。
でも、親御さんの努力により、今は私のあこがれの人です。長い間挿管していたのなら、噛むことが出来なくて当たり前です。最初は口をつかって、ほ乳瓶から始めてみたらいかがでしょうか?時間をかけてゆっくりとやりましょう。いつでも質問してください。応援しますよ。がんばりましょう。

by しろくま | 2007/03/16 12:10:07

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