高速の乗り物は免疫力を下げる?
時代の流れと共に、仕事の質もだんだんと変化をとげてきています。情報の伝達は以前とは比べ物にならない位のスピードで、しかも豊富になってきています。
しかし、仕事の質が上がったために、人間もそれに伴い、早く移動しなければいけないということで、移動手段も格段に進歩しています。
仕事の質が2倍になったのだから、人間の仕事量も2倍になっているのです。そのような状況の中、忙しく生きるビジネスマンには、時間との局面が幾度と無く訪れます。厳しい競争を生き抜くためには、時間を味方に付けるというのが鉄則ですから、出張などの移動にも、なるべく時間をかけないようにしなければいけません。
各駅停車に乗るよりは急行を、急行に乗るよりは新幹線を、そして新幹線に乗るよりは飛行機をというように、どんどんエスカレートしていきます。
今や、九州でも北海道でも、その気になれば、いくらでも日帰りの出張が出来るようになりました。
このような傾向は、仕事だけに限りません。旅行にしても、列車に揺られてゆっくり旅をしようなどという人は、ほとんどいないはずです。少ない休みをやりくりしての旅行ですから、飛行機などの高速の乗り物に頼るのは致し方ないことでしょう。
しかし、高速の乗り物は時間を短縮出来るという利点がある一方で、身体の老化を早めるというデメリットがあります。
例えば、飛行機には墜落の可能性がありますから、多くの人は無意識のうちに緊張しながら飛行機に乗り込むはずです。
実際、上空で激しく揺れたりすると、身体には相当なストレスがかかります。これによって、血管が収縮して血流は悪くなり、免疫力が低下します。
また、人間は地球の中心に向かって重力が働き、上下左右のバランスをとって安定を得ています。ところが車の急発進などのプラスの加速や、急ブレーキなどのマイナスの加速がかかると、不安定さや不安感を感じます。
普通に生活をしていれば、上下方向の加速はめったにありませんから、飛行機の離陸時や着陸時など不慣れな加速で受けるストレスは相当のものです。
こうした急加速に対して、人間の身体は多かれ、少なかれ、ショック反応を起こします。ついでショック緩和ホルモンであるステロイドホルモンを放出させることで、交感神経を緊張させ、筋力を付けることで、バランスを保とうとします。
ステロイドホルモンはリンパ球の働きを抑えるため、この様な急加速によるストレスが度重なると、免疫力はどんどん下がってしまうのです。
その証拠に、飛行機のパイロットの寿命は短いといわれています。なかでも戦闘機のパイロットの血液バランスは良くないといわれています。
急激な加速が免疫力を下げるという見地から、ジェットコースターなどのスリリングな乗り物も身体にとっていいとはいえません。
たまにストレスを解消するためならいいでしょうが、頻繁に乗ることはおすすめ出来ません。
人間を作った神様は、この様なハイテクな世の中を想像するのは難しかったようですね。
参考文献 スーパー免疫力 病気を治す生活術 星野泰三著 講談社
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