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しろくま先生のブログ
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2006年5月31日 (水)

明日の記憶

昨日、家内と一緒に、「明日の記憶」という映画を鑑賞してきました。31440564

この映画は渡辺謙扮する佐伯雅行働き盛り50歳を目前に若年性アルツハイマー病と診断されてしまい、彼の苦悩、絶望、生への覚醒を演じた話です。

私は歯科医師なので、病気に関わる映画(テレビも含めて)は、対峙する医師のほうも注意深く見てしまう癖があります。

今回の医師役は及川光博(ミッチー)が演じていたのですが、なかなかよかったです。誰でも患者さんに説明をする時は、いいにくい事があるのものです。しかし、そのいいにくい山を越えないと、治療へのステップは踏めないという難しい段階です。患者さんに理解と協力が無ければ治療というのは行えませんから。その点、及川演じる吉田医師は根気図よく丁寧に説明していたと思います。

検査を監査重ねて、ようやく病状を確認しなければ、診断が付かないということも、まれにありますが、私の場合、病状を問診したり、触診して見れば、おおかた症状や状況は瞬時に分かることが多いです。たぶん、歯科という特殊性もあると思うのですが、ほとんどの先生がそうだと思います。

やむを得ない状況で抜歯や神経を抜く宣告しなければならないのは、本当に記が重く、辛いです。

今は、セカンドオピニオンという、他の医師に意見を求める事が出来るようになってきました。患者さんは、自分の歯の事ですから、納得のいかない状況ならば、他の先生の意見も聞き入れた方がよいかもしれません。

私は、よく他院の先生や歯科大学の先生に意見を聞いてみたいという患者さんがいますが、喜んで聞きに行ってもらいます。自分の歯ですから、よく考えた方がいいと思います。この制度には賛成です。

ところで、話はそれましたが、映画の話です。

映画の途中でアルツハイマー病の診査を行う場面があるのですが、そのテストをおそらく観客の方の何人かは一緒に行っていると思うのです。

私もご多分に漏れず、一緒にやったのですが、途中で佐伯(主人公)と同じところでつまずくのです。映画を見ながら冷や汗がでました。

真剣に、今後の事を考えました。家庭はどうなるのだろうとか、借金のこととか。しかし、冷静になって映画を見ていると、すらすらと記憶が戻り、一安心。やっと映画に集中する事が出来ました。

この映画は、アルツハイマーを身内にもつ方にいわせれば、少し綺麗に描きすぎているかもしれません。しかし、この病気を知らない一般の方に知ってもらうにはとてもよい映画だと思います。

本当に、激しく泣きました。目が腫れました。よい映画です。

私の見に行った映画館は医療関係者は割引でられますので、是非見に行ってみる事をおすすめします。

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認知症になりたくない、誰も同じです、
物忘れが多くて、自分を疑う時もありますが
普通に生きたいものです。


yyy様
本当に怖いですよね。記憶が壊れていうというのは。決して人ごとではないと思いました。

by しろくま | 2006/06/02 15:01:48

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