鳥インフルエンザ2
昨日が「鳥インフルエンザの種類」をお伝えしました。今日は、「高原性鳥インフルエンザウィルス」についてです。
昨日のおさらいになりますが、「高原性鳥インフルエンザウィルス」とは、鶏や七面鳥、アヒル等に高い致死性を示すA型ウィルスを指します。
我々が、今恐れているのは、インフルエンザウィルスが新たな型に姿を変えて、我々に襲いかかって来るのではないかという懸念です。いままで高原性鳥インフルエンザウィルスとして知られていたのはH5型、H7型。
人のA型ウィルスでH5型は存在していないのです。そのため、H5N1がH5型として初めて人で流行するインフルエンザに姿を変えるのではないかと恐れられています。
従来の人型インフルエンザウィルスならば、感染した場合、ある程度は免疫が働くため、重症化しないのだけれども、今度のウィルスは人類が一度も遭遇していないタイプのため、免疫が働かずに大きな被害をもたらすおそれがあります。
予想される新型の感染経路はどのようになっているのでしょうか?
鳥インフルエンザの場合は、人にも偶然感染するが、新型の場合は鳥型から人型へと遺伝子が変異し人から人へ感染して大流行する事が予想される。その際の出現パターンとしては、水鳥のウィルスが豚や鶏に感染を繰り返す中で、遺伝子変異が起こるパターンや、人や豚の体内で鳥のウィルスと人のウィルスが混ざり合うパターンなどが考えられます。
アメリカでの最新の研究によると、1918年~1920年に大流行し、世界で数千人の感染者をだしたインフルエンザ「スペイン風邪」は鳥ウィルスのわずかな変異が原因だったのです。現在問題になっているH5N1型にも同様な変異があり、状況は一層深刻化しているのです。
WHOの対策はどうなっているのか?
WHOの見解としては、「変異によって感染力の強い、人の新型インフルエンザが出現すれば、世界規模の大流行を招く事は確実で、各国に対策計画を練ることを勧告する」とあります。また新型インフルエンザに至る過程を6つにわけ各段階の目標もしめしました。
WHOによるインフルエンザ大流行の6段階
- 第一段階 人から新型ウィルスは検出されていないが、人へ感染する可能性を持つウィルスを動物に検出
- 第二段階 人から新型のウィルスは検出されていないが、動物から人へ感染するリスクが高いウィルスが検出
- 第三段階 人への新型ウィルスが感染が確認されているが、人から人へ感染は無い
- 第四段階 人から人への新型のウィルス感染が確認されているが、感染集団は少ない
- 第五段階 人から人への新型のインフルエンザ感染が確認され、大流行の可能性が高い、より大きな集団で発生。
- 第六段階 大流行し、一般社会で急速に感染が拡大している
新型インフルエンザ対策でもっとも注目されるのは、ワクチンの開発と抗ウィルス薬の備蓄です。ワクチンの製造は早くても3~4ヶ月かかるとも言われています。
その中で、インフルエンザ治療に使えわれる「タミフル」が有効とされています。しかし、この「タミフル」かなりの問題を含んでいるようです。次回は「タミフル」について紹介出来ればと思います。
資料 読売新聞
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